平成28年度決算概要
去る、7月14日に開催されました第106回組合会において、平成28年度健康保険収入支出決算が承認されましたので、その概要についてお知らせします。
単位(百万円)
収入予算 | 3,774 | 収入決算 | 4,006 | 差異 | 232 |
支出予算 | 3,774 | 支出決算 | 3,557 | 差異 | ▲217 |
収支差引 | 449 | ||||
繰入金除外後 収支差引 |
▲183 |
平成28年度の健康保険の決算は、収支差引449百万円の黒字となりましたが、別途積立金を取崩し、繰入した632百万円を除外した実質の収支差引は183百万円の赤字決算となりました。

収入について
被保険者数については、退職者増により減少したものの、例月標準報酬は28年度予算を前年度実績対比の減少割合で見込みましたが、残業増等により増え、また、賞与支給額についても増加により保険料収入が対予算119百万円増となりました。
その他については、一定基準を超える高額な医療費請求が、対前年度件数、金額とも増えたことで、高額医療交付金が対予算30百万円の増加、また、支援金等事業助成金の交付金等82百万円の収入増を合わせると、収入予算3,774百万円に対し、決算4,006百万円で232百万円の増加となりました。
支出について
主に医療費の支払となる保険給付費については、27年度実績見込に対して一人当たり2.6%の伸びを見込んだ予算としておりましたが、実績は対予算0.9%減となったことにより、1,785百万円の予算に対し24百万円減少となりましたが、保険料収入に占める割合は55.3%と依然高い比率になっております。
(27年度実績対28年度実績は3.3%の増)
また、高齢者医療制度への納付金・支援金は予算1,561百万円に対し、決算は1,559百万円で予算概算額と納付確定額の差異で2百万円減少となりました。
保健事業につきましては、人間ドックの受診率が伸びなかったこと、また特定健診では任意継続者及び被扶養者の受診率の低迷等により保健事業予算131百万円に対し30百万円の減少となりました。
また、予備費の150百万円は使用せずにすみました。支出合計では、支出予算3,774百万円に対し、3,557百万円の支出で217百万円の減少となりました。
介護保険について
収入については、健康保険と同様、標準報酬月額の増、さらに賞与支給額が増加したことにより、収入予算284百万円に対し、決算299百万円と、15百万円の増加となりました。
支出については、予算284百万円に対し、決算278百万円と、6百万円の減少となり、決算収支差引21百万円となり、繰入19百万円を除くと2百万円の黒字決算となりました。
これからの健保組合
今後高齢者の増加に伴い、支援金・納付金の負担が一層重くなり、健保組合は財政的に更に厳しくなる状況です。
従業員とご家族の健康維持・増進が、企業の生産性を向上させ、併せて健保組合財政の健全化につながります。
今年度健保組合では、重大疾病の早期発見と生活習慣病予防を柱に、各事業所とコラボレーションし、「健康経営」の取り組みを進めてまいります。今後ともご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。
平成28年度保健事業実績と事業の概要
保健事業を積極的に活用して、病気の予防につとめ、健康で明るい家庭を築いてください。
項目 | 実施事業所数 | 平成28年度実績 | 事業の概要 | |||
---|---|---|---|---|---|---|
本人 (実施率) |
家族 (実施率) |
金額 (1人当たり) |
||||
特定健康診査 ・ 指導事業 |
健康診査 | 21 | 57人 (40.4%) |
322人 (18.1%) |
3,286千円 (8,670円) |
40歳以上の本人・家族を対象として健康診査を実施(任継者・被扶養者) 金額は、受診券利用による額 |
保健指導 | 21 | 369人 (56.4%) |
0人 (0.0%) |
4,820千円 (13,062円) |
健診後、保健指導対象者となった方に対して面談等の保健指導を実施 | |
疾 病 予 防 |
人間ドック | 21 | 1,707人 (34.0%) |
108人 (4.8%) |
48,863千円 (26,922円) |
30歳以上の本人・家族を対象に年度1回限り30,000円を限度に実費補助 |
乳がん検診 | 14 | 66人 (15.7%) |
81人 (3.6%) |
591千円 (4,020円) |
30歳以上の女性本人・家族を対象に年度1回限り5,000円を限度に実費補助 | |
子宮ガン検診 | 19 | 64人 (15.2%) |
388人 (17.4%) |
1,156千円 (2,558円) |
自己採取法による無料検診 (30歳以上の本人・家族を対象に実施) | |
肺ガン検診 | 20 | 814人 (16.1%) |
365人 (16.2%) |
3,295千円 (2,795円) |
||
大腸ガン検診 | 20 | 912人 (18.1%) |
502人 (22.2%) |
2,581千円 (1,825円) |
||
ピロリ菌検診 | 19 | 763人 (15.1%) |
412人 (18.2%) |
2,517千円 (2,142円) |
||
前立腺ガン検診 | 19 | 769人 (16.6%) |
3人 (9.1%) |
2,108千円 (2,731円) |
||
禁煙治療費 | 2 | 3人 (0.05%) |
– | 33千円 (11,000円) |
本人(任継者除く)の希望者を対象に、禁煙外来治療プログラムでの禁煙成功者に対し、年度1回限り自己負担額の7割を実費補助 | |
インフルエンザ予防接種補助 | 21 | 3,603人 (61.1%) |
2,209人 (29.6%) |
19,065千円 (3,316円) |
本人・家族を対象に年度1回限り3,000円を限度に実費補助(乳幼児から13歳までは、同ワクチン2回/年度) | |
メンタルサポート | 1 | (事業所実施率) (4.8%) |
– | (1事業所当たり) 12千円 (12,000円) |
各事業所主催でメンタルヘルスの研修会や講演会等を開催した場合、費用(補助規程あり)の半額を実費補助 | |
0 | 0人 ( ) |
0人 ( ) |
0千円 ( ) |
被保険者・被扶養者を対象にメンタルヘルスに関する研修会を受講した場合、費用(補助規程あり)の半額を実費補助 | ||
契約保養所 | 宿泊施設利用補助 | 20 | 1,240人 (21.0%) |
913人 (12.2%) |
8,483千円 (3,940円) |
国内の宿泊施設に宿泊した場合、年度1回に限り被保険者5,000円、被扶養者2,500円を限度に実費補助 |