平成29年度決算概要
去る、7月13日に開催されました第108回組合会において、平成29年度健康保険収入支出決算が承認されましたので、その概要についてお知らせします。
単位(百万円)
収入予算 | 4,079 | 収入決算 | 4,405 | 差異 | 326 |
支出予算 | 4,079 | 支出決算 | 3,908 | 差異 | ▲171 |
収支差引 | 497 | ||||
繰入金除外後 収支差引 |
▲353 |
平成29年度の健康保険の決算は、収支差引497百万円の黒字となりましたが、別途積立金を取崩し、繰入した850百万円を除外した実質の収支差引は353百万円の赤字決算となりました。

収入について
基礎となる標準報酬月額や賞与支給額の29年度予算は、前年度実績の横ばいで見込みましたが、例月の標準報酬月額が残業等により増、賞与についても支給額の増加により、保険料収入が対予算269百万円増となりました。
その他については、一定基準を超える高額な医療費請求が、対前年度件数、金額とも増え、交付率も引き上げられたことで、高額医療交付金が対予算33百万円の増加、また支援金等事業助成金の交付金等21百万円の収入増を合わせると、収入予算4,079百万円に対し、決算4,405百万円で326百万円の増加となりました。
支出について
主に医療費の支払となる保険給付費については、28年度実績見込に対して一人当たり4.2%の伸びを見込んだ予算としておりましたが、29年度決算は更に1.0%増の総額1,859百万円となりました。
予算に対し32百万円の増加であり、保険料収入に占める割合は54.9%と依然高い比率になっております。
また、高齢者医療制度への納付金・支援金は予算1,787百万円に対し、決算は1,789百万円となり、保険料収入に占める割合は52.8%となります。
保健事業につきましては、人間ドック受診率が伸びなかったこと、また特定健診では任意継続者と被扶養者の受診率の低迷等により保健事業予算134百万円に対し33百万円の減少となりました。
予備費150百万円は、保険料収入の増加等により使用せずにすみました。
支出合計では、支出予算4,079百万円に対し、3,908百万円の支出で171百万円の減少となりました。
介護保険について
健康保険と同様、標準報酬月額の増、さらに賞与支給額が増加したことにより、収入予算335百万円に対し、決算354百万円と、19百万円の増加となりました。
支出については、予算335百万円に対し、決算330百万円と、5百万円の減少となり、決算収支差引24百万円となり、繰入44百万円を除くと20百万円の赤字決算となりました。
これからの健保組合
平成29年度より、国に納めている後期高齢者支援金の全面総報酬割が導入され、支援金・納付金負担は更に増える見込で、健保組合の財政は、大変厳しくなる状態です。
この現状を打破するためには、医療費の低減が不可避であり、重大疾病の早期発見・生活習慣予防に向けた各種保健事業を各事業所と共に取り組んで参りますので、今後ともご支援とご協力をよろしくお願い申し上げます。
平成29年度保健事業実績と事業の概要
保健事業を積極的に活用して、病気の予防につとめ、健康で明るい家庭を築いてください。
項目 | 実施事業所数 | 平成29年度実績 | 事業の概要 | |||
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本人 (実施率) |
家族 (実施率) |
金額 (1人当たり) |
||||
特定健康診査 ・ 指導事業 |
健康診査 | 19 | 65人 (60.2%) |
321人 (19.8%) |
3,275千円 (8,484円) |
40歳以上の本人・家族を対象として健康診査を実施。(任継者・被扶養者) 金額は、受診券利用による額 |
保健指導 | 19 | 434人 (64.3%) |
0人 (0.0%) |
5,909千円 (13,615円) |
健診後、保健指導対象者となった方に対して面談等の保健指導を実施 | |
疾 病 予 防 |
人間ドック | 18 | 1,607人 (32.3%) |
124人 (5.6%) |
46,862千円 (27,072円) |
30歳以上の本人・家族を対象に年度1回限り30,000円を限度に実費補助 |
乳がん検診 | 15 | 65人 (16.2%) |
88人 (4.0%) |
642千円 (4,196円) |
30歳以上の女性本人・家族を対象に年度1回限り5,000円を限度に実費補助 | |
子宮ガン検診 | 17 | 69人 (16.8%) |
384人 (17.4%) |
1,132千円 (2,499円) |
自己採取法による無料検診 (30歳以上の本人・家族を対象に実施) |
|
肺ガン検診 | 17 | 878人 (17.2%) |
373人 (16.7%) |
3,390千円 (2,710円) |
||
大腸ガン検診 | 18 | 926人 (18.2%) |
507人 (22.6%) |
2,579千円 (1,800円) |
||
ピロリ菌検診 | 18 | 774人 (15.2%) |
390人 (17.4%) |
2,460千円 (2,113円) |
||
前立腺ガン検診 | 17 | 848人 (18.1%) |
1人 (3.0%) |
2,224千円 (2,620円) |
||
禁煙治療費 | 1 | 4人 (0.07%) |
– | 50千円 (12,500円) |
本人(任継者除く)の希望者を対象に、禁煙外来治療プログラムでの禁煙成功者に対し、年度1回限り自己負担額の7割を実費補助 | |
インフルエンザ予防接種補助 | 18 | 3,338人 (57.0%) |
2,279人 (31.0%) |
18,258千円 (3,250円) |
本人・家族を対象に年度1回限り3,000円を限度に実費補助(乳幼児から13歳までは、同ワクチン2回/年度) | |
メンタルサポート | 0 | (事業所実施率) 0人 ( ) |
– | (1事業所当たり) 0千円 ( ) |
各事業所主催でメンタルヘルスの研修会や講演会等を開催した場合、費用(補助規程あり)の半額を実費補助 | |
0 | 0人 ( ) |
0人 ( ) |
0千円 ( ) |
被保険者・被扶養者を対象にメンタルヘルスに関する研修会を受講した場合、費用(補助規程あり)の半額を実費補助 | ||
契約保養所 | 宿泊施設利用補助 | 17 | 1,350人 (23.1%) |
1,051人 (14.3%) |
9,377千円 (3,905円) |
国内の宿泊施設に宿泊した場合、年度1回に限り被保険者5,000円、被扶養者2,500円を実費補助 |