令和元年度決算概要
新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、第112回組合会は開催中止とし、書面審議による議決となりましたが、7月10日をもって令和元年度健康保険収入支出決算が承認されましたので、その概要についてお知らせ致します。
単位(百万円)
収入予算 | 5,316 | 収入決算 | 5,343 | 差異 | 27 |
支出予算 | 5,316 | 支出決算 | 4,971 | 差異 | ▲345 |
収支差引 | 372 | ||||
繰入金除外後 収支差引 |
▲310 |
令和元年度の健康保険の決算は、収支差引372百万円の黒字となりましたが、別途積立金を取崩し、繰入した682百万円を除外した実質の収支差引は310百万円の赤字決算となりました。

収入について
令和元年度予算は標準報酬月額及び賞与額を平成30年度実績の横ばいとしましたが、いずれも減少したことにより、保険料収入は対予算で50百万円減となりました。
その他収入については、一定基準を超える高額な医療費請求に対し交付される高額医療交付金が、対予算2百万円増、支援金等事業助成金の交付金等も75百万円収入増となったため、収入予算5,316百万円に対し、決算5,343百万円で27百万円の増加となりました。
支出について
主に医療費の支払いとなる保険給付費については、対予算一人当たり3.2%の減少となったため、予算2,228百万円に対し、決算2,157百万円で71百万円減となりましたが、保険給付費の保険料収入に占める割合は、48.6%と前年度より0.2%増となりました。
毎年増え続けている高齢者医療制度への納付金・支援金については、予算2,544百万円に対し、決算2,549百万円で5百万円増となり、保険料収入に占める納付金の割合も57.5%と前年度より3.3%の増加となりました。
保健事業については、疾病予防・健康増進をより進めていく観点から、前年度予算から17%増となる予算編成を行いましたが、人間ドッグ受診率が伸びなかったこと、また特定健診では任意継続者及び被扶養者の受診率の低迷等により予算169百万円に対し、決算105百万円で64百万円の減少となりました。
支出合計としては、予算5,316百万円に対し、決算4,971百万円で345百万円の減少となりました。
介護保険について
予算編成後に介護納付金の増額が決定したため、繰入額を35百万円から45百万円とする変更予算編成を行いました。
結果、決算としましては収入額539百万円に対し、支出額533百万円で6百万円増となりましたが、介護準備金を取崩し、繰入した45百万円を除外した実質の収支差引は39百万円の赤字決算となりました。
これからの健保組合
支出における法定給付費と高齢者医療制度への納付金等を合算した義務的経費は4,680百万円であり、これらの保険料収入に占める割合は105.5%にまで達しており、保険料財源だけでは賄えない厳しい財政状況となっております。
こうしたなかで、保険料率の引き上げを行わず財政の安定化を図っていくためには医療費の削減がもっとも重要となります。
皆様方におかれましては、引き続き健康への意識を高めていただくとともに、健診事業をはじめとした保健事業を積極的にご活用いただき、病気の早期発見や重症化予防に繋がるようご協力をお願いいたします。
令和元年度保健事業実績と事業の概要
保健事業を積極的に活用して、病気の予防につとめ、健康で明るい家庭を築いてください。
項目 | 実施事業所数 | 令和元年度実績 | 事業の概要 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
本人 (実施率) |
家族 (実施率) |
金額 (1人当たり) |
|||||
特定健康診査 ・ 指導事業 |
健康診査 | 21 | 14人 (14.3%) |
414人 (19.4%) |
4,027千円 (9,409円) |
40歳以上の本人・家族を対象として健康診査を実施。(任継者・被扶養者) 金額は、受診券利用による額 | |
保健指導 | 21 | 1,035人 (63.1%) |
19人 (100.0%) |
13,876千円 (13,165円) |
健診後、保健指導対象者となった方に対して面談等の保健指導を実施 | ||
疾 病 予 防 |
人間ドック | 計 | 19 | 1,555人 (24.6%) |
152人 (5.7%) |
35,616千円 (20,865円) |
30歳以上の本人・家族を対象に年度1回限り各年齢層別に定めた額を限度として補助 |
30歳以上40歳未満 | 16 | 354人 (21.5%) |
19人 (3.2%) |
3,917千円 (10,501円) |
補助限度額 10,000円 | ||
40歳以上50歳未満 | 17 | 532人 (24.3%) |
33人 (3.6%) |
10,898千円 (19,288円) |
補助限度額 20,000円 | ||
50歳以上 | 18 | 669人 (26.9%) |
100人 (8.7%) |
20,801千円 (27,049円) |
補助限度額 30,000円 | ||
乳がん検診 | 16 | 108人 (20.7%) |
111人 (4.2%) |
892千円 (4,073円) |
30歳以上の女性本人・家族を対象に年度1回限り5,000円を限度に実費補助 | ||
子宮ガン検診 | 16 | 93人 (17.6%) |
459人 (16.9%) |
1,568千円 (2,841円) |
自己採取法による無料検診 (30歳以上の本人・家族を対象に実施) |
||
肺ガン検診 | 17 | 1,144人 (17.8%) |
459人 (16.7%) |
4,432千円 (2,765円) |
|||
大腸ガン検診 | 18 | 1,205人 (18.7%) |
594人 (21.6%) |
3,346千円 (1,860円) |
|||
ピロリ菌検診 | 19 | 1,045人 (16.2%) |
474人 (17.2%) |
3,330千円 (2,192円) |
|||
前立腺ガン検診 | 18 | 901人 (20.5%) |
1人 (4.0%) |
2,479千円 (2,748円) |
自己採取法による無料検診 (40歳以上の本人・家族を対象に実施) |
||
歯周病検診 | 18 | 838人 (17.5%) |
350人 (16.3%) |
2,768千円 (2,330円) |
|||
禁煙治療費 | 4 | 10人 (0.1%) |
– | 114千円 (11,400円) |
本人(任継者除く)の希望者を対象に、禁煙外来治療プログラムでの禁煙成功者に対し、年度1回限り自己負担額の7割を実費補助 | ||
インフルエンザ予防接種補助 | 20 | 5,758人 (76.8%) |
2,762人 (30.8%) |
27,768千円 (3,259円) |
本人・家族を対象に年度1回限り3,000円を限度に実費補助(乳幼児から13歳までは、同ワクチン2回/年度) | ||
メンタルサポート | 2 | (事業所実施率) (9.1%) |
– | (1事業所当たり) 176千円 (88,000円) |
各事業所主催でメンタルヘルスの研修会や講演会等を開催した場合、費用(補助規程あり)の半額を実費補助 | ||
0 | 0人 ( ) |
0人 ( ) |
0千円 ( ) |
被保険者・被扶養者を対象にメンタルヘルスに関する研修会を受講した場合、費用(補助規程あり)の半額を実費補助 |